4月3日

約束がしてみたかった。未来を供えてみたかった。約束をした気になっていた。気づかずに棄てられるのも当然だ。未だに同じ奪われ方を望むのか。この先にそうした自分が残っていない事は分かっている。東の空が紫色だ。東の空が悍ましい紫色だった。東の空が僅かに薔薇色だ。


相手を大事にする振りをして自分を可愛がって傷つけない訳がない。


友愛や清廉さなどに溺れている内に空気や過ぎた時の力が朽ちていく。飛んで溶ける。


今朝の太陽が昨日より大きく赤い。


遠く凍えたあれが今日も目を灼く。


雀までなら轢いてもいいのかな。


憎しみ以外に何があったのだっけ。


憎しみ以外に声が聞こえていたな。