2009-05-12から1日間の記事一覧

5月11日

思い出しても意味が無いような事、したくなかったよ。思い出すのが楽になってしまったどうしよう。 ありもしない傷がどうして身を折るほどほど痛いのだろう。誰かの分もここにある気がする。もしここで痛んでいるのが誰かの分なら、少し耐え易い気がする。温…

5月10日

国道外れの薄や葦が茂る荒れ野原の中の小さな自動車修理工場の脇の紅白の高い鉄塔の上の、一つ目の白痴の月。 ざわつく部分があって嬉しいよ。扱いかねているけれど。 七歳の少女は飛行機雲に興味を持たなかった。分離帯の草の穂にも。黒いサンダルを脱いだ…

5月9日

トマトジュース、大股開きで日向ぼっこ、土曜だよ。 揺れる洗濯物を見ている。間違えられたもののことが甘ったるい。間違えることすら出来ないというのはみっともないことだ。まだ間違えられていないものは途方もなく残っている。揺れる罠すら愛おしい。 も…

5月8日

雨の都内の電車に乗るのが憂鬱だったのだけれど、濡れた白詰草を見て気分が良くなってしまった。 拾った小さい猫の人形、しばらくポケットに入れていたけど、道路脇の腰塀に座らせてきた。また誰かにもらわれるか、転がって側溝に落ちるか。 本屋と図書館の…