5月8日
雨の都内の電車に乗るのが憂鬱だったのだけれど、濡れた白詰草を見て気分が良くなってしまった。
拾った小さい猫の人形、しばらくポケットに入れていたけど、道路脇の腰塀に座らせてきた。また誰かにもらわれるか、転がって側溝に落ちるか。
本屋と図書館の匂いが大好きで古本屋の匂いは苦手でブックオフの匂いには耐えられないのだけれど、今アルパカ牧場に行っている人達には数年後もアルパカ牧場に行ってもらいたいと考えていたら、古本屋の匂いが愛しくなってきた。
貴方はそれを醜いと嫌うけれど、僕には触れると温かい。
透明なんてもう見たくないのに、まだ見れる気がしてどうしようもない。
透明を掻きむしってみたって、一度傷ついて見捨てられたものは膿み果てるしかないんだ。