12月7日

うわー、これが女の子だよ!っていう小説には出会っているけれど、うわー、これが男の子だよ!って小説はあまり読んだ事がありません。知っている方がいたら教えてくださいな。

少年ってすぐ自転車をこいだり猫を殺したりする方向に行ってしまうので、いまいちつまらない。

何もない空間はすごく少年ぽいと思う。コンクリート打ちっぱなしのがらんどうの部屋とか。造成中に業者が倒産したのか、地ならしのショベルカー一台が何年も放置されたままのすすき野原とか。

あー、少年、少年、分からないな。少年は自転車に乗っていたらどこに行くんだ?

自転車に乗っていたら月に行ってしまうのは、月の光に打たれたある種の人間の症状であって、少年性とはずれているように思える。

月光症についても考えているけれど、これというものが思いつかない。

クローゼットの中で兎と人間の合いの子のような生き物をこっそり飼っていたら少年ぽいと思う。こういうストーリーの主人公が少女ではいけない。

健全な少年がイメージ出来なくて悔しい。クリスマスツリーの願い事に「野球が上手くなりたい!」とか書くんだもん、あいつら。もっと君たちを分からせてよ。(自分を勘違いしたまま追いかけてばっかりいるのが少年なのかなあ?)

女の子は「ずっときらきらしていたい。あと素敵な字が書けますように」とか書く。すごい。


好きなものが好き!

好きなもの、なんだろうな。ただそこにあるものが美しく見える瞬間が好きだな。作られたものが製作者の意図を超えて喜ばれる瞬間も好きだ。長く生きたものの陰の中に温かい面差しが見える瞬間も好きだ。


いつの間にかノーマン・ロックウェルが苦手になっていた。あれですら演出過剰に感じてしまう。もっと演出の無いものがいい。もっとそのままのものがいいな。