6月2日

時々花や熱帯の蔦植物を大量に買い込んでそれらで部屋中を覆い隠して無かった事にしたいと思うのだが、それすら出来ない自分にはペットなんて一生飼えないなと思うのだ。しかし、そういった感覚や後悔といった一切が、もう僕のものではなくなってしまった。書類、ハンドル、それ以外に見えているのは何?


運転中の金の粒子が熱い。思い出にだけあればいい、今さら見たくない。


手を伸ばせばこの柔肌を突き抜いて本当のものがきらきらと零れるのかな。堪らないよ。


誰もいないところで一つ線を引くことさえ躊躇ってしまう。

5月31日

自分が生まれてきたことを忘れたような言葉が、今の僕には必要なんだろうか。生まれてこなかった者の言葉だと思って探していたものは、生まれてきたことをどうしても忘れられない者の言葉だったのだろうか。